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抜歯した!歯数が足りない!それでも矯正できますか?欠損歯がある方の矯正治療 Blog

歯科医 永田 さやか (ながた さやか)
スカイ&ガーデン デンタルオフィス 院長

1,欠損歯でお悩みの方へ

成人の口の中には親知らずを除き、上下合わせて28本の永久歯が生えています。欠損歯とは本来生えるべき場所に歯がない状態で、28本より本数が少なく、原因には先天的なものと後天的なものがあります。

先天的なものは「先天性欠如」といい、生まれつき永久歯が存在しない状態です。「永久歯がない」といっても、乳歯が抜けずに残っている場合には見かけ上の歯の本数が足りているので、歯科医院で指摘されレントゲン撮影をして初めて分かる方もいらっしゃいます。後天的なものは、虫歯・歯周病・外傷などが原因で抜歯をした場合の欠損となります。

2,欠損歯を放置した場合のリスク

欠損した歯が奥歯だと目立たないため、つい治療を後伸ばしにし、しばらく放っておいてしまう方もいらっしゃいます。

しかし歯がないまま放置していると、周りの歯がその空いた部分を埋めようと移動したり、倒れたりし始めます。さらに上下で噛みあうことで位置を保っている「咬み合わせの歯」も伸びてきて、咬み合わせにも問題が出てきます。こういった咬み合わせの不調和により顎の関節に負担がかかるようになり、筋肉のバランスも崩れて頭痛や肩こりの原因になります。

欠損歯を放っておくことにメリットはなく、放置した時間の分、治療には費用も時間も多くかかるようになってしまいます。そのため、できるだけ早めに治療を行うようにしていきましょう。

 

3,欠損歯の治療法

インプラント

インプラントは歯が欠損している場所に人工の歯を埋め込む治療法です。
欠損している部分の顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人口の歯を取り付け、咬み合わせを回復します。第2の天然歯といわれ、審美的・機能的にも優れた治療法ですが、健康保険が適用されません。

矯正治療

矯正治療では欠損歯がある場合は空いているスペースを利用して歯を並べます。先天性欠如で乳歯が残っている場合は、そのまま乳歯を活かして矯正をすることもあります。欠損歯がある人の矯正治療は、通常より歯の移動量が大きくなり、治療期間が長くなる可能性が高くなります。

*矯正治療とインプラント治療を同時にする方法

欠損歯が数歯以上ある場合などは、矯正治療とインプラント治療を組み合わせて治療することがあります。インプラントの歯は骨と強固に結合し矯正治療で動かすことができません。そのため、術前の治療計画が大変重要になります。以下のようなケースでは何通りもの治療計画が想定されるため、よく説明を聞き、理解、納得した上で選択する必要があります。

 

・歯列不正があり、矯正治療を受けたいと考えている患者様がインプラント手術をする場合

・矯正治療をすることにより、インプラントを入れる本数を減らすことが出来る場合

・天然歯を移動させないと、インプラントを入れるスペースが得られない場合

 

ブリッジ

欠損した部分の両隣の歯を削り、それを土台にして連結した被せ物を入れることで欠損部を補う方法です。治療期間が短く違和感も少ないですが、健康な歯を削る必要があります。

入れ歯

違和感が大きいというデメリットがありますが、全身疾患がある方、経済的な問題でインプラント治療や矯正治療ができないという方もすぐに歯を入れることができます。

 

4,欠損歯がある場合の矯正治療の特徴

欠損歯がある場合でも矯正治療を行うことができますが、欠損歯が複数ある場合は、矯正治療だけでは適切な咬み合わせの回復が難しいケースがあります。また上下左右の歯数が揃わないことで審美性に劣る場合もあります。このほかにも歯の移動量が多すぎて様々なリスクを伴う、矯正治療が長期化する、と予想される場合には、矯正治療に加えて+αの治療をすることで、より確実な治療計画に変更できる場合があります。

 

+αの治療とは「ブリッジ」・「入れ歯」・「インプラント」などの歯を補う治療法です。こういった治療を補綴(ほてつ)治療といいますが、矯正治療を受けるクリニックで補綴治療も行えるのか?それとも矯正終了後に別の一般歯科で行うのか?も確認する必要があります。

 

矯正治療だけを専門としているクリニックでは、補綴治療を視野に入れた治療イメージが難しい可能性もあります。そのため、欠損歯がある場合、矯正治療を行うには、矯正と補綴治療の両方の知識と技術を持った、包括的歯科治療を行うクリニックを選択することが望ましいといえます。

5,欠損歯の治療で悩んだら

★たった1本と思わず、欠損歯がある場合は、できるだけ早めに治療をすることをおすすめします。
★欠損歯の治療は方法がいくつかあり、それぞれメリット・デメリットがあります。治療に関しての説明を、矯正治療だけでなく、補綴治療もしっかりしてくれるクリニックがおすすめです。
★疑問点や心配事はそのままにせず、きちんと確認をしてください。安心して治療に望むために、患者さん自身が治療について理解し、納得した上で治療を受けるようにして下さい。

 

歯の欠損歯でお困りの方は、武蔵浦和の歯科医院スカイ&ガーデンデンタルオフィスまでお問い合わせください。

 

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